2012年12月8日土曜日

The Jacka/The Jack Artist

2005 CA

Mob FigazのThe Jackaが2005年にリリースしたアルバム。発売当時かなり話題になっていたと思います。アルバムの大半を手掛けるRobloのプロダクションはいわゆるウエッサイな音とは違う、独特のソウルフルな哀愁を醸していてオリジナリティがあります。J.Stalin、Dubb 20をフィーチュアしたアルバムのオープニングを飾る1.Never Blinkこの曲がアルバムの顔というか、アルバム全体のイメージを伝えるようなそんな曲ですね。CormegaとRydahをフィーチュアしたシングルのリミックス5.Barney(More Crime Remix)これがJackaの代表曲。この人もHusalahもそうですけどゲスト参加しているCormegaのラップスタイルにかなり影響受けているんじゃないでしょうか。最近勢力的に活動しているAmpichinoが参加した9.Never Equal、Husalahの存在感が抜群な11.Really Dope、情緒あるビートの12.Delicate Lifestyle。全体に漂う哀愁メロウに打ちのめされますね00年代のウエストコーストクラシック。


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2012年12月5日水曜日

Webbie/Savage Life 3

2011 LA

Webbieが昨年リリースした3枚目のアルバム。Mouse On Tha Track、B-RealらTrillのプロダクションは変わらず、変に売りに走ったりしないでルイジアナスタイルを貫いてるところが好きですね。得意のバウンス1.Baddest In Here、90年代のGangsta Rap並にうねるシンセの2.What's Happenin、故Lil Phatをフィーチュアした南部ファンクバウンス5.Trilla Than a Bitch、Trill産によくあるバウンスの11.In Dis Bitch。哀愁系、メロウ、ファンキーなバウンスとこれぞ典型的な南部Hip Hopといわんばかりの内容なのが良いですね。Webbieの地元カラーのよく出てるラップも素晴らしい。昔からの南部ラップ好きの方にもオススメの一枚。


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2012年12月4日火曜日

Z-Ro/Meth

2011 TX

Z-Roが昨年Rap a Lotからリリースしたアルバム。毎年のようにアルバム出してきますね。プロダクションはいつも通りのメンツながらセルフ・プロデュース曲が減り、Beanz N Kornbreadの割合が増してます。オープニングナンバーのシリアスな1.Real or Fake、Bun BをフィーチュアしたUGKマナーのサザンファンク2.Ro & Bun、カラッとしたファンクにZ-Roの歌がメインな3.Never Had Love、Z-Roお得意なメロウファンクビートの8.Happy Alone、スムーズなビートの10.Razor Blade、Lex Lugerを意識したような大袈裟な上モノを使ったビートでのファストフロウが映える11.No Reason、トークボックス使いが嬉しい12.When We Ride、Willie Dとの渋いコラボ曲13.One Mo Time。メロウなGangsta Rapが好きな人にオススメの一枚。Z-Roのアルバムはどれも安定感抜群です。とはいえそろそろ意外なコラボとかを聴きたい気もしますね。


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2012年12月2日日曜日

Purpose & Confidence/The Purpose Of Confidence

2012 NY,PA

昨年Rashadとのコンビで名盤"The Element of Surprise"をリリースしたConfidenceとTragic AlliesのMCの一人Purposeが組んだアルバム。前評判の高さからかなり期待しておりました。ソウルフルなビートとスムーズなフロウが素晴らしい2.Rep To The Death、先行で聴けていたTragic Allies仲間のEstee NackにCormegaとマイクを回す3.Vision Of Excellence、ソウルネタのビートにスクラッチとオーソドックスな作風が心地良い5.Murderous Verses、温かみのあるビートとフックの歌がマッチしてる10.Flawed、ビデオがリリースされてるのでたぶんシングルと思われる13.Unstoppable。Confidenceのビートは全編ソウルフルかつスムーズですね、Purposeのフロウともハマってて文句なしに良い。やや似たり寄ったりの曲が多いのが難点かなと思いますが、どの曲も質が高いので気になりません。個人的なハイライトを言うとPurposeには申し訳ないですが3.Vision Of ExcellenceでのCormegaですね相変わらずのカッコ良さでもう。


Meek Mill/Dreams & Nightmares

2012 PA

フィラデルフィア出身若手MCのホープMeek MillがRick RossのレーベルMMGからリリースしたデビューアルバム。 レーベルカラーの出ているゴージャスかつ派手なプロダクションに好みは分かれるところだと思いますが、上々のデビュー作じゃないでしょうか。徐々に盛り上がっていくビートとMeek Millのラップにテンション上がる1.Dreams And Nightmares、その勢いのまま流れ込む2.In God We Trust、最近のメジャー作品にありがちな曲調の3.Young & Gettin' It、Boi-1daプロデュースだからかDrakeが出てきそうな4.Traumatized、そのDrakeをフィーチュアしたヒット曲7.Amen、代表曲の続編でドラマチックな曲調の10.Tony Story Pt.2。ミックステープ収録の"House Party"や"Lean Wit It"級のドープなパーティーチューンで栄えるMeek Millのフロウを聴きたいなと思ってたら、MP3ダウンロードのみのデラックスバージョン収録のボートラ2曲がそんな期待に応えてくれてました。でもなんでボートラなんだよ、本編に入れておいてくれよ。


2012年11月28日水曜日

Vinnie Paz/God of the Serengeti

2012 PA

フィラデルフィアのラップグループJedi Mind Tricksのイタリア系白人MC、Vinnie Pazの最新作。とんでもない豪華ゲスト陣、Immortal Technique、Blaq Poet、Scarface、Mobb Deep、Tragedy Khadafi、Kool G Rap、Big Punの息子等ほんと凄いメンツです。あのDJ Premier手掛ける先行カットのブーンバップ3.The Oracle、Marco Poloがジャケットにイメージに合わせたかのようなビートを提供した6.Crime Library、ゲストのScarface向けなGangsta路線の9.Problem Solver、Apathy、Celf Titled、元JMT仲間のJus Allahなんかとのマイクリレーがカッコイイ10.Battle Hymn、明るい曲調がアルバムから浮いてるけど個人的には好きな12.LaMotta、BeatnutsのPsycho Les手掛けるハードコアな哀愁14.Cheesesteaks、R.A. the Rugged Manの怪演が光るバンギンな16.Razor Gloves、ラストに相応しい壮大なテーマの18.You Can't Be Neutral On a Moving Train。Vinnie Pazは白人ラッパーに多い甲高い声ではなく、ドスの効いたハードコアなラップで迫力ありまくり。ビート面が今ひとつといった感じですが、充分良作と言えます。新譜オススメの一枚。


2012年11月26日月曜日

Guilty Simpson & Apollo Brown/Dice Game

2012 MI

デトロイトの注目プロデューサーApollo Brownが今度は同郷のMC、Guilty Simpsonとコラボアルバムをリリース。アルバムタイトルが"Dice Game"でジャケがコレってセンスが無い気が。O.C.とのコラボアルバムも良作だったので期待はしてました。重厚なビートの2.Reputation、上モノにヴォーカルサンプルループを使ったドープな3.Let's Play、郷愁漂うメロディの7.Change、デトロイトHip Hop臭が出てるギラッとした8.Dear Jane、ドラムが印象的な13.Truth Be Told。相変わらず音使いに幅が無いけど、O.C.とは違ってGuilty Simpsonは重いモタっとしたフロウなのでApollo Brownもそれに合わせてか、重厚なサンプルループを中心としたビートを提供。当然相性は良い、でもO.C.とのコラボアルバムほど話題に挙がってこないのはやっぱりGuilty Simpsonが地味な点かな。でもこのアルバムはGuilty Simpsonの今んところベストなアルバムと言えるんじゃないでしょうか。


O.C. & Apollo Brown/Trophies

2012 NY,MI

D.I.T.C最高のMC、O.C.とデトロイトHip Hopシーンの注目プロデューサーApollo Brownのコラボアルバム。なんかジャケが冴えませんが、O.C.のラップスキルに関してはほんと最高としか言いようがない衰えは感じないし、とにかくカッコイイの一言。Apollo Brownのプロダクションは割とオーソドックスなものなので90年代からHip Hopを聴いてきた人もすんなり入れるかと、O.C.との相性も抜群だし。先行カットのスムーズなビートの3.Prove Me Wrong、バキッとした4.Nautica、情緒ある上モノのループが美しい12.The Formula。Apollo Brownのビートはやや音使いにバリエーションが無いため、アルバム1枚トータルプロデュースには厳しいかなと思う面も。まあなんだかんだ言っても傑作に変わりはないですけどね、とてもオススメのアルバムです。


2012年11月24日土曜日

Meyhem Lauren/Self Induced Illness

2011 NY

クイーンズ出身のラッパーMeyhem Laurenが2011年にリリースした未発表集アルバム。J-Loveにフックアップされいくつかのミックステープをリリースしている模様、詳しいことは何も知りませんが今人気のAction Bronsonなんかとも仲が良いようでアルバムにも数曲参加しています。野太い声とフロウが持ち味で、近頃のナヨったMCとはちがう正統派スタイル。2枚組トータル41曲、未発表曲集らしいいかにも寄せ集め的な楽曲中心とはいえAction BronsonをフィーチュアしたファンキーなDisc 1-10.Typhoon Rap、90sHip Hop的なビートの1-11.Got The Fever、勢いあまるラップが魅力の1-19.Just Can't Win、ピアノのループが美しい2-6.Respect My Honesty、ソウルフルなビートの2-11.Got The Recipe等なかなか素晴らしい曲もあり。今年リリースしたTommy Mas、Harry Fraud手掛けるミックステープ"Respect the Fly Shit"もかなり話題になってたし、太いラップも勢いあってカッコイイので今後の活躍が楽しみ。


2012年11月22日木曜日

2 Chainz/Based on a T.R.U. Story

2012 GA

Ludacrisのレーベルからリリースもある元Playaz CircleのTity Boiが2 Chainzに改名して大ブレイク。Playaz Circle時代に"Duffle Bag Boy"がヒットしているので知ってる方も多いと思います。Street Runner、Southside、Mr.Bangladesh、Mike WiLL Made It、Sonny Digital、Kanye West、DJ Mustard、The Dream、Drumma Boy等、Def Jamからの華々しいデビューアルバムということで豪華プロデューサー陣が参加。メジャーどころの作品には必ず参加してるDrakeをフィーチュアした4.No Lie、Kanyeをフィーチュアしたビデオが面白い5.Birthday Song、Nicki Minajをフィーチュアした8.I Luv Dem Strippersと人気者が参加したシングルは軒並みヒットしてますね。シングル以外ではミニマルなビートの6.I'm Different、デラックス版のボートラがなかなか良いんではないでしょうか。南部哀愁風味の12.Ghetto DreamsになぜかScarfaceが参加してます。そーいえばScarface元Def Jamだったね。アルバム全体聴けなくはないですが、あんまりピンと来ませんでした。2 Chainzのラップスタイル自体は好きなんですけどね、フックとかビートとかちょっと単調な気がします。そしてこれもまた通常版とデラックス版があって困るんですよ。


2012年11月21日水曜日

Kendrick Lamar/Good Kid M.a.a.D City

2012 CA

下半期最大の話題作Kendrick Lamarの新作。前作"Section.80"が素晴らしい内容だっただけに期待も膨らみます。Dr.DreのレーベルAftermathというメジャー配給のためか、Pharrell、Just Blazeといったビッグネームに、売れっ子のT-Minus、Hit Boyらがプロダクションで参加。全編に渡ってスキットを挟めつつドラマチックにアルバムが展開していきます。リリックもストーリー仕立てのようですね。シングル単位での強烈な一発というよりもアルバムの流れで勝負といったアルバムでしょうか、予想以上に地味でメローな作風に驚きましたが、なんでしょうか何度もリピートしていくうちにどんどんハマってきます。たぶん今年1番聴いてるアルバムかなと。ラップスキル云々だけじゃなくて、Beach Houseネタの話題曲5.Money Trees、Janet Jacksonネタの6.Poetic Justice等で聴かれる印象的なフックを作れるというのも魅力なんでしょう。途中で曲調が変わる2部構成の曲や、MC Eihtがラップで参加していたり、アルバムはDr.Dre参加の12.Comptonで終了(曲の終わりしなにトークボックスが)となかなかおもしろい演出もあります。話題性、内容共に今年を代表するアルバムなのは間違い無いですね。一つ気に入らないのは最近多い通常版とデラックス版の存在で、デラックス版には先行で聴けていたDreとの"The Recipe"とか入ってるってことで、この売り方はホントやめて欲しいと思います。ちなみに文句言いつつもデラックス版を買ってしまいました(↑の画像は通常版です)。

 

2012年11月19日月曜日

Craig G/Ramblings Of An Angry Old Man

2012 NY

Juice CrewのメンバーだったベテランCraig Gの新作。オールドスクーラーらしい圧巻のラップスキルで見事に聴かせてくれてます。オープニングに続く2.Back At 'Emから勢い溢れるラップは止まらず、Marco Poloがさすがの流麗なビートを用意した3.That's Good For Youの時点でもう大満足。意外?Devinとのゆるいコラボ7.Interstate Travelin'、いちおうシングルらしいStyles Pをフィーチュアしたソウルフルな10.Heaven & Hell等。DJ Nastee、Jake One、Da Beatminerz、Beatnik & K Salaamらが手掛けるプロダクションはソウルネタ早回しやオールドスクール風味の曲など目新しさはないけど、そこにCraig Gのラップが乗るだけで一気に引きこまれます。ラップ力に溢れたアルバムを聴きたい方は是非。



2012年11月17日土曜日

Double A.B. & Dub Sonata/Media Shower

2012 NY

MCのDouble A.B.とトラックメイカーのDub Sonataのコラボアルバム。詳細はよく分かりませんが、Cannibal OX、Rhymefest、Evidence、Roc Marciano、Scram Jones、Sean Priceというツボを抑えたゲスト陣に惹かれました。Rhymefestをフィーチュアしたスムーズかつタイトなビートのアルバムタイトル曲4.Media Shower、明るいポジティブな曲調から後半やや変化してくビートなど展開が素晴らしい5.Time Is Elastic (Maybe)、古いソウルネタと思われる渋いループにCannibal OX、Evidenceのマイクリレーとスクラッチが光る6.Street Survival、ゆったりしたビートによくはまるRoc Marcianoをフィーチュアした8.Lord Knows What、キャッチーなビートでのマイクリレーが素晴らしい10.Some Bullsh!t、浮遊感漂うループの13.Drug Wars、Cannibal OXが再登場する15.Sunset。これは思ってた以上に素晴らしい。Dub Sonataが全曲手掛けたのか分かりませんが、細かい展開を含め時間をかけて作りこまれたと思われるビートは見事としか言いようがないです。Double A.B.も豪華なゲストに引けをとらずタイトなラップで申し分ない。この辺のインディー所に詳しくは無い自分でもドハマりしました本当におすすめです。


Mystikal/Mind of Mystikal

 1995 LA

南部Hip HopのレジェンドMystikalがBig Boy Recordsから放ったファーストアルバムを曲数増やして再リリースしたアルバム。プロダクションはこの時期のBig Boy作品をほぼ手掛けてた名プロデューサーPrecise。Easy Mo Beeのようなレイドバックした太いファンクビートにMystikalの勢いありすぎなラップが絡むクラシックの1.Y'all Ain't Ready Yet、不穏なGangstaファンクで代表曲の第一弾2.Murder、G-Quikk、J-DawgをフィーチュアしたややレイドバックしたGファンクの4.Mr.Hood Critic、チープなバウンスビートで濁流のようなフロウが止まらない7.Not That Nigga、Smokeシリーズらしいレイドバックした8.Smoke Somethin、グルーヴィなベースラインが印象的なこれも人気曲の9.That Nigga Ain't Shit、イナたいローカルGangstaラップテイストの10.Mind Of Mystikal。全編に渡るNOらしいファンク、バウンス曲が素晴らしい、なによりMystikalのラップが最高にカッコ良すぎる。Mystikal聴くならまずここから入るのが良いかと。復活作はまだ先になりそうなんで待ち遠しいです。


2012年11月15日木曜日

Necro/I Need Drugs

2000 NY

Psycho+Logical Recordsを率いるNecroの名盤ファースト再発盤。ゴキブリの絵ジャケがオリジナルだと思います。Necroといえば歯切れの良いフローと過激なリリック、病んだビートが売りですね。このアルバムの代表曲はLL Cool Jの"I Need Love"のカバーというか替え歌のようなタイトル曲3.I Need Drugsでしょう。これLLをバカにしてるわけでは無く、Necroなりのメッセージがあるようです(リリック分からないですけど、解説してくれてるとこもあります)。ベースラインとタイトなラップが光るストレートな4.Your Fucking Head Split、無骨なベースラインに兄であるll Billの好演が光る5.Your Dead、シングルでヴォーカルループものの6.Get on Your Knees、不穏なビートでゴキブリについて語ってる9.Cockroaches、個人的にお気に入りなのがシングルのB面だったどことなく薄暗い12.Underground。ラップのスキルもかなりのもんですが、セルフ・プロデュースのプロダクションの良さも聴きどころです。


2012年10月27日土曜日

Rick Ross/God Forgives,I Don't

2012 FL

Rick Rossの今年リリースのアルバム。今やすっかり人気者(嫌われ者)の代表になってますね。アルバムのプロダクションは相変わらずソウルフルなビートが多く、それなりに良いという。Jake OneプロデュースでDr.DreとJay-Zという超大物二人をフィーチュアした3.3 Kings、Rick RossのゆったりしたフロウとCool&Dre手掛ける濃厚なソウルネタビートが心地良い4.Ashamed、ドラマチックな曲調のシリーズ第4弾いつまで続けるんでしょうかこれ?5.Maybach Music Ⅳ、Andre3000をフィーチュアした8分越えの大作6.Sixteen、リラックスしたスムーズなビートの7.Amsterdam、ハードな曲を挟んで豪華ゲスト満載の後半はミックステープから収録のボートラ16.Triple Beam Dreamsが良いかな。前半ボチボチ良い曲がありますが、アルバムとおしてスローでメローな曲で統一されすぎている上に曲数多くちょっと眠くなってきます。もう少しラップで畳み掛けるような曲がほしかったなーと。"Rich Forever"のが方が良いですね。


2012年10月23日火曜日

Gucci Mane/Back to the Traphouse

2007 GA

Gucci Maneが07年にリリースした、いちおうオフィシャルなメジャーでのファーストアルバム。プロデューサー陣は馴染みのZaytoven、Cyber Sapp、Reefa、Pollow Da Don、The Beatbanggahz(Shawty Redd)、Nitti等。権利関係の問題だと思いますが、前作収録曲のリミックスになる1.Freaky Gurl Remix、タイトルが変わって新たにThe gameとShawnnaをフィーチュアした5.I Might Beはプロデューサーのクレジットがおかしいですね。煽るようなシンセのループが単調ながらクセになるビートの2.16 Fever、Zaytovenらしい中毒性のあるビートがGucciの気怠いフロウと相性抜群な3.15 Minutes Past The Diamond、Pimp Cのフックがキャッチーなキラキラの4.I Know Why、チープなビートだけど聴けば聴くほどハマっていく7.Bird Flu、ドンドン来るドラムと微妙にダサいウワモノに味がある9.Jump The Line、ハデなビートのクラブバンガ11.Stash House、ミニマルなファンクの14.Ballers。中毒性の高いチープなビートが多いのが初期Gucci作品の特徴ですかね、ラップもそんな感じで。聴けば聴くほどクセになるこのちょっとショボい作りは、ファンならずとも聴いてみる価値はあると思います。


Illogic & Blockhead/Preparing for Capture

2012 OH,NY

オハイオのリリシストIllogicとAesop RockのアルバムでのプロダクションやNinja Tuneからのソロアルバム等のリリースでお馴染みのBlockheadのコラボアルバム。Blockheadの郷愁を感じるプロダクションと Illogicのテクニカルでスムーズなラップの相性は抜群です。イントロからやられる1.Matter of Minutes、ギターのループで渋~く盛り上がる2.Poster Boy、Rob Sonicをフィーチュアした哀愁漂うメロディーの4.Nails、どことなく懐かしさを感じる5.Ego's Orbit、早いテンポの曲も軽く乗りこなす6.Weigh You Down、1分半くらいの短くファンキーな7.Caffein Budget。全曲完成度高いのにフリーダウンロード!ありがたいですね、最近出たパート2と合わせてどうぞ。フルアルバムのほうも楽しみ。

 

2012年10月12日金曜日

Roach Gigz/Bugged Out

2012 CA

SFの若手実力派Roach Gigzのオフィシャルデビューアルバム。何枚か出してるミックステープと路線は同じで、Hyphy以降の無機質なクラブ向けベイサウンドにフリースタイル風なラップが乗っかる仕様。Hyphy以降なベイファンクの1.Bugged Out、Mac DreのThizzle Danceなベースラインの2.Wasabi、ノーフックでフリースタイル風の3.Going Off、2005年頃のHyphy風な音からゴチャゴチャしだしてくる7.One、浮遊感あるウワモノとフックのコーラスが今風な12.OVA。アルバム通してHyphy系の音がメインなのでその手のスタイルが苦手な方は無理でしょうけど、Mac Dreの影響が強めながら独自のスタイルを披露するRoachのラップは一聴の価値ありだと思います。


2012年9月30日日曜日

2 Pac/All Eyez On Me

1996 CA

元Digital Undergroundで、ウエストコーストギャングスタラップのカリスマ2PacのDeath Row移籍作にして生前最後のアルバム。4枚目のアルバムで、Hip Hop初の2枚組アルバムとしても知られてますね。プロデュースにDaz、Johnny J、Dr.Dre、DJ Quik、Mike Mosley、Rick Rock、Doug Rasheed、QD3など。ベイエリアオールスターなゲストにさりげなくMethod Man、Redmanがいる。ドラマチックな哀愁ギャングスタラップをやれば2Pacの右に出る人はいないのに、元々は全然Gangstaな人じゃないという。俳優をやってたしこの悪っぷりも全部演技だったんでしょうか、ラップスキルというより感情に訴える力強いラップがキモですね。死後も多くの2Pacフォロワー、モノマネラッパーが出てます。

Disc1
1.Ambitionz Az A Ridah



2.All About U



10.Only God Can Judge Me



13.I Ain't Mad At Cha



Disc2
6.Thug Passion



7.Picture Me Rollin'



9.Ratha Be Ya Nigga



2012年9月28日金曜日

Mase/Harlem World

1997 NY

Bad BoyからデビューしたMaseのファースト。Big LやCam'ronを擁したハーレムのラップグループChildren of the Cornのメンバーでしたね。Bad BoyらしいポップなプロダクションにMaseのヤワでメロディアスなフロー、Maseフォロワーみたいなラッパーは後々いっぱい出てきます。この手のラップスタイルは元を辿ればSlick RickやToo Shortなんでしょうけど。アルバムはかなり完成度高い名盤だと思いますNeptunesのシングルとか今聴いてもカッコイイし。

3.Take What's Yours



6.Lookin' At Me



11.Niggaz Wanna Act



16.24 Hrs to Live



2012年9月27日木曜日

E-40/Federal

1993 CA

ソロでのEP、The Clickでのアルバムを経てリリースされたE-40のファーストアルバム。再発盤はジャケ違いで、収録曲も少ないのでファンはオリジナル版をゲットしましょう。プロダクションはStudio Ton、チープなファンクビートが味わい深いですね。E-40のフロウはこの時点で個性的すぎです。

1.Drought Season



2.Rat Heads



5.Hide N Sheek



6.Carlos Rossi



2012年9月25日火曜日

K-Rino/Book Number 7

2007 TX

今日はSPCのボスK-Rinoの新作が出てますね。これは2007年リリースの10枚目くらいのアルバム。いつもながらのダークでハードコアな世界観は変わらず、ラップ力で勝負って感じの内容かなり良いアルバムです。

1.Book Number 7 Intro



2.Raised In The Dead End



11.Overkill



15.Imagination



2012年9月23日日曜日

Homeboy Sandman/Subject:Matter

2012 NY

Stones Throwからリリースしたフルアルバムも好調なHomeboy SandmanのEP。テクニカルで人間味というか温もりのあるラップスタイルが素晴らしいです。アルバムのプロダクションもStones Throwなだけあって質が高い。

1.Miracle
サイケでカラフルなビート。繰り返し聴いてるとHomeboy Sandmanのラップに引きこまれます。


2.Mine All Mine
ファンキーなビートが◎。



2012年9月21日金曜日

Ja Rule/Venni Vetti Vecci

1999 NY

今さら誰も話題にしない(されない)Ja Ruleのファースト。Mic GeronimoやJay-Zの曲での客演で人気を得た後、Def Jamから鳴り物入のデビューで大ヒットを飛ばして一気にスターの仲間入り。ダミ声でのメロディアスなフローが売りで、これ以降R&B路線で売れ続けますが50centのビーフ等の後に失速していきましたね。ファーストは後のアルバムと違ってR&B路線に媚びてないハードコアな内容で、Ja Ruleの良さが最も良く出た傑作。"えっ?Ja Rule笑"とか言わないで聴いて欲しいです。アルバムのプロダクションはほぼIrv Gotti&Lil Rob。

3.World Most Dangerous
Nemesis(テキサスのあのグループじゃないです)をフィーチュアした渋い哀愁ファンク。Ja Ruleの濃い声質に合ってますね、Nemesisもハードコアでカッコイイです。


5.Holla Holla
シングルカットされたクラブバンガー。やっぱバウンスビートとは合ますフックがキャッチー。

10.Story To Tell
ストリート感あるシリアスなビートに、歯切れの良いフローと中盤の一押し。

20.The Murderers
Black ChildとTha Murderをフィーチュア。なかなか熱いマイクリレー。


2012年9月20日木曜日

MA DOOM/Son Of Yvonne

2012 NY

Juice Crewの一員だったベテランMasta Aceと仮面男MF Doomのコラボアルバム。コラボといってもMF Doomはラップでの参加は1曲のみ。ビートはすべてDoomですが、インストアルバム"Special Herbs"シリーズですべて既発のビートにMasta Aceがラップを乗っけたアルバムのようです。DoomファンよりMasta Aceファン向けなアルバムかな。

7.Crush Hour
カラッとしたスムーズなビート、Masta Aceのラップも揚々としてますね。

8.Think I Am
Big Daddy KaneとMFがラップで参加。BDKは昔みたいなファストフロウではないけれど貫禄のラップをかましてます。ソウルフルで籠ったビートもかなり好みです。

9.Fresh Fest
一発で耳に残るメロディーが印象的。フックのヴォーカルもハマり具合が絶妙。

11.Slow Down
タイトルどおりビートが少しスローテンポになっていくような、不思議な感覚です。

 

2012年9月18日火曜日

Nas/Life Is Good

2012 NY

前評判の高さから期待してたNasの新作。プロデュースはNo.ID、Salaam Remi、Justice League、Rodney"Darkchild"Jerkins、Swizz Beatz、Buckwild、Da Internz、Heavy D等。Large Proffesorをフィーチュアした(ラップでの参加じゃないのが残念)2.Loco-Motive、Rick Rossとの掛け合いがカッコイイ4.Accident Murderers、ソウルフルなビートのシングル5.Daughters、Mary Jとの6.Reach Out、SwizzっぽいけどSalaam Remi、Heavy D、Da Internzが手掛けたSuper Catネタの11.The Don、デラックス版のボートラになってしまっている15.Nasty、16.Black Bondもイイ曲。デラックス版のボートラが良いので買うならそっちがオススメ。今っぽさはありますが、No.IDによるソウルフルなビートが多いので、新譜から遠ざかっていた90年代ファンもピンと来るところがあるかと思います。Nasのラップは相変わらずキレが良くて文句なしにカッコイイ。


2012年9月16日日曜日

Waka Flocka Flame/Salute Me Or Shoot Me 4

2012 GA

Waka Flockaの新作テープ。プロデュースはSouthside、Envy、London On The Track、Terry On Da Beat、G Luck & Boom、Kaleonら。毎度ながら金太郎飴状態のサウンドにWakaの暑苦しいラップとなんの捻りもないけどこれが聴きたいんですよ。ハードコアな8.Randy Savage、Yo GottiとD-Boをフィーチュアしたキャッチーな9.Money Pile、これも超ハードコアなTraeをフィーチュアした12.I Got Em、Chief Keefも参加してる14.Murda。今年リリースされたアルバムとは違いミックステープ仕様のロウな曲が中心で最高です。

2012年9月8日土曜日

Master P/Ghetto D

1997 LA

Master Pが97年にリリースした6枚目。No Limitが売れ出した頃で超ヒットを飛ばしたアルバムとして有名ですね。プロデューサーにDJ Darrel(Daryl)、K-Louなんかも参加してて若干のベイエリア色が残ってます。Eric B&RakimネタでC-Murder、Silkとマイクを回す1.Ghetto D、これ以降に増えるNo Limit流のダークなバウンスにMystikalのラップが凄い2.Let's Get Em、Pimp Cをフィーチュア、シングルヒットした哀愁曲3.I Miss My Homies、KLCによるウネッたベースラインが強烈なバウンス4.We Riders、Isleyネタのメローな6.Tryin 2 Do Something、オールドスクールネタをファンキーなバウンスに変えたヒット曲12.Make Say Ugh、定番B級ホラー映画ネタの17.Past Da Green、厳ついラップがハマってる18.Come And Get Some、締めに相応しい落ち着いたメロー曲19.Burbons and Lacs。 メロー曲とハードな曲のバランスが良いのと、Master Pのもっさりしたラップも過去最高の存在感を放ってます。Master Pどのアルバムから聴こうかなと迷ったらまずこれからどーでしょうか。10周年記念盤にはボーナスディスク付き。


2012年8月30日木曜日

Schoolly D/How a Black Man Feels

1991 PA

最初のギャングスタラッパーと言われるSchoolly Dの5枚目のアルバム。プロデュースはSchoolly DとKRS-One。全編ファンクネタ満載のアルバムで、ビデオもあるシングルの3.King Of New York、陽気なレゲエの4.Original Gangster、Pファンクネタと思われる6.Where'd You Get That Funk From、地味渋いファンク8.Just Another Killer。小細工無しのファンキーなビートにSchoolly Dの男臭いラップが見事にハマってます。オールドファンならずとも聴いて損は無いかと。


2012年8月29日水曜日

Pastor Troy/Universal Soldier

2002 GA

Pastor Troyの02年リリース、コンピ等を含めると6枚目のアルバム。プロデュースにTimbaland、Lil Jon、Jazze Pha等を擁してPastor Troy最大のヒットを放ってます。Bun Bをフィーチュアしてクレジットは無いがフックでPimp Cの声も聴ける4.If I Wasn't Rappin'、Lil Jonによるストリングスのループが耳に残るクランクビートの5.Who,What,When,Where、PTにもっともハマるローカルなクランクビートの8.Chug-A-Lug、代表曲の続編12.No Mo Play In GA Pt.2、またLil Jonが相性の良さを見せる13.If They Kill Me、PT最大のヒット曲で名曲の17.Vica Versa。 Timbaプロデュースのヒット曲はイマイチでしょう。厚いクランクビートや哀愁系の重い曲で吠えまくるPTが好きな自分としてはちょっと物足りなかったですね。



Blak Jak/Place Your Bets

2006 GA

Young JeezyやT.Iのヒットでたくさん出てきたTrap系ラッパーの中の一人Blak Jakの今のところ唯一のアルバム。プロデュースにDJ Toomp、Shawty Redd、Don Cannon、Ghost、Mixzoら。流行ってたトラップビートのシングル2.Bobbin My Head、Toompプロデュースの同じくトラップビートの3.How It Goes、Project Patをフィーチュアした名曲4.Ride & Swerve、ソウルフル路線の10.All I Know。トラップ系のハデなビートよりもスナップ風の地味な7.Showbizとかのほうが合ってるんじゃないでしょうか。ラップはわりとしっかりしてますがキャラが弱かったかな、このアルバム以降ぱったり見なくなりました。





2012年8月28日火曜日

Necro/Murder Murder Kill Kill-Double Ep

2012 NY

Necroの2年ぶりの新作。何か意味があるんでしょう5部構成となっています。Kool G RapとのコラボプロジェクトThe Godfathersとしての地味な2.The System、ミドルテンポのビートに荒々しいラップが乗る3.No Concern、バックの女性ボーカルと妖しいビートがハマってる5.Sharon's Fetus、お得意の和風テイスト8.Rabbi Holding Guns、ドラマティックなビートの13.Raw Talent。勢いのあるラップは相変わらずカッコイイです。ただプロダクションはあまり良いとは言えないですね。やや単調で飽きがきやすいです。


2012年8月22日水曜日

Oddisee/People Hear What They See

2012 DC

Diamond Districtでの活動などでお馴染みのOddiseeのソロアルバム。今まで何枚かのインスト作品をリリースしてましたが、一応初のラップ作品ということでこれがデビューアルバムとなるようです。当然全編セルフプロデュース。ラップはどうなのかと思ったら全然カッコ良くて、倍速フローや曲調に合わせた抑揚のあるフローも見事にアルバム一枚聴かせてくれます。オープニングのいかにも幕開けっといった感じの1.Ready To Rock、爽やかなギターを生かした疾走感ある4.Let It Go、Diamond Districtのアルバムにありそうな5.American Greed、ファンキーでメローな6.The Need Superficial、Jazzファンクっぽい10.Set You Free。全体がファンキーかつメローな曲中心で聴きやすい。今年のリリースの中でもかなり上位に来る傑作これは押さえといて間違いないです。



2012年8月21日火曜日

T.I./Trap Muzik

2003 GA

T.I.が大ブレイクしたセカンドアルバム。2000年代のヒップホップクラシックでありますからサウス好きならずとも必聴の一枚。ブルージーなサザンファンクの2.I Can't Quit、同系統の名曲3.Be Easy、Jazze Phaプロデュースのメロウファンク6.Let's Get Away、David Banner印のトラップビート8.Rubber Band Man、 哀愁サザンファンくの10.I Still Luv You、Kanyeプロデュースのスウィートなビートにトークボックスが絡む11.Let Me Tell You Something、トラップビートにBun B、8Ball&MJGをフィーチュアした13.Bezzle、モロにサウスなラスト3曲も最高です。このアルバムでのT.I.のフロウに影響されたトラップ系ラッパーがこの後にポコポコ出てくるようになりましたね、これは文句なしの名盤です。

2012年8月9日木曜日

Self Jupiter/Hard Hat Area

2000-2001 CA

Freestyle FellowshipのSelf Jupiterのソロ。これは再発盤のほうでトラックリストが実際の曲順とはズレてます。Freestyle Fellowshipのメンバーということでラップに関しては申し分ない実力の持ち主。Aceyaloneをフィーチュアした早いテンポの2.4808-4911-A、Meen GreenとSt Mark 9:23をフィーチュアしたやや怪しげな軽いファンクの5.Pro's And Con's、早口にラップするAcid ReignとSelf Jupiterのマイペースなラップの対比が良い6.Misery And Co.、西アングラの代表的なプロデューサーO.D.によるスイングしたビートの7.Don't Try This At Hom、O.D.による変化球的なビートに合わせてSelf Jupiterが変幻自在のラップを聴かせるもの凄い曲の11.It Was On This Night、Beneath The Surfaceのコンピにも収録されてたソウルフルな代表曲13.The Sun Took A Day Off And The Moon Stood Still。なぜか話題にあがってこないアルバムなんですけど、間違いなく名盤だと思います。騙されたと思って聴いてみて下さい。




2012年8月5日日曜日

Feva/Pay Da Fee

2012 KS

Kansas CityのラッパーFevaの2枚組アルバム。新譜ながらG-Rapファンのツボを突くメローチューン満載の傑作。ゆるーいメローの4.Spend Wit Me、5.My Life、90年代のローカル作品のような6.Hustle、J.StalinとFed-XをフィーチュアしたSadeネタっぽいムーディな7.Reach、メローファンクの8.Dub Love、ミッドウエスト産らしい怪しげな10.Go Hardとこんな調子で良曲が続きます。良いのはメロー系だけやなくて、爽快なファンクやハイフィーっぽいのもあって2枚組ながらとうして聴ける。とりあえずG-Rapファンは絶対に買いの一枚。Fevaのフニャフニャしたラップも何気に味があって好きです。




2012年8月4日土曜日

Beanie Sigel/The B Coming

2005 PA

Beanieが2005年にリリースした3枚目のアルバム。ソウルネタ中心のメローでファンキーなプロダクションが際立った内容で、初っ端なの女性ボーカルをフィーチュアしたメローな1.Feel It In The Airからその辺の良さは出てると思います。Beanieのコクのあるラップはたまらなくカッコ良いですし、Freeway、Young Chris、Peedi Peedi等のStete Property仲間も印象的なラップかましてます。身内以外のゲストだとRedmanがファンキーな3.One Shot Deal、Bun Bとのソウルフルな6.Purple Rain、とGrand PubaとSadat Xをフィーチュアした9.Bread & Butter、これが特に好きでSadat Xのラップがカッコイイんすよ。相当良いアルバムなんで聴いたことない人は是非。

2012年8月3日金曜日

Aesop Rock/Skelethon

2012 NY

Aesop Rock5年振りの新作。結構売れてるらしいですね。先行シングルはギターを使ったロックな2.ZZZ Top、タイトなドラムとラップが聴ける4.Zero Dark Thirty。全曲セルフプロデュースで、ギターやドラムの生音を生かしたバンドっぽい曲から暗めな曲まで、決して幅広いプロダクションとは言えませんが質の高い曲が結構あります。Aesopのラップも変わらずのカッコ良さで過去作を含め最近良く聴いてて。今年はアンダーグラウンドヒップホップの良作が多いような気がしますねー当たり年かな。





2012年8月2日木曜日

Illogic/Unforeseen Shadows

1999-2000 OH

オハイオで活動するBlueprint周辺のクルーの一人Illogicのデビュー作。スムーズでテクニカルなラップとリリシストとしても評価されているMCだけあってラップが聴きどころ。全編を手掛けるBlueprintのプロダクションも見事で、女性MCのLionessをフィーチュアしたファンキーな5.Blaow!、Blueprintがラップでも参加した軽いギターのループがキレイな7.Favorite Things、ジワジワと盛り上がっていくビートの8.Check It Out、情緒あるビートの13.Hate In Puddle、ドープなビートと畳み掛けるようなラップがカッコイイ15.Tale Of A Griot。とにかく良いラップとトラックが揃ってるアングラ名盤です。

Prodigy/H.N.I.C 3

2012 NY

Mobb DeepのProdigyのソロ新作。通常版とデラックス版とありますが、On NoやAlchemistプロデュースのボーナストラックが良いデキなので買うならデラックス版を。ProdigyのGなラップに合わせたNYハードコアなビートがカッコイイAlchemist、Ty Fyffe、Oh Noの曲はなかなか良いかな。Wiz Khalifa向けのポップなビートの5.Co-Pilot、Young Lプロデュースの7.Make It Hot、8.Get Money、Sid Romasによる渋いビートにHavocをフィーチュアした11.Who You Bullshittinなどまあ聴きどころが無いわけではないですが、全体的にいま一歩という感じがします。音もラフというか、雑というかミックステープみたいな音質なのもね。同タイトルのミックステープありますんでそっちを聴いたほうが良いです。





2012年7月27日金曜日

E-40/Block Brochure: Welcome To The Soil 1,2&3

2012 CA

E-40の3枚組アルバム。3枚同時リリースアルバムでもありますね。1枚のディスクに18曲、計54曲、i tunes版だとボーナスが2曲ずつつくので合計60曲、ボリュームたっぷりすぎて3枚とおして聴くのはキツイです。まずディスク1でアルバムのオープニングのコロコロしたビートの1.Fast Lane、Juicy J、2 Chainzという南部の人気者二人をフィーチュアした先行シングル2.They Point、ディスク2のIamSU、YGという若手をフィーチュアした3.Functionこの辺はいつものE-40ってな感で楽しめました。Tech N9neとBLHをフィーチュアってとこだけでも期待してしまう16.Zombieこのビデオ良いですねーBLHカッコイ。ディスク3、Dogg Pound、KokaneをフィーチュアしたDPGスタイルのゆるーい4.What You Smokin、Kendrick LamarにDroop-Eが共演ということで話題になった5.Catch A Fade、Too Shortとの仲良しコンビでのスムーズな6.Be You、なんとWarren Gプロデュースという哀愁の13.What Happened To Them Days。とりあえずビデオはこれだけだと思いますが、他にもあるかもしれません。ディスク1はここ最近のE-40スタイルの王道といったアルバムで、ディスク2はSpice 1、Celly Cel、C-Bo、JT The Bigga Figga、BLH、Andre Nickatina、Agermanなんかとのコラボもありギャングバンギンな曲も多いGなアルバム。ディスク3はWarren GにKendrick Lamar、Hieroglyphicsとの意外性のあるコラボアルバム。といった具合でしょうかね?意外性は適当ですけど。ディスク2が好きな曲多かったような気がしますね12.Hittin A Lickに17.Memory Lane等、E-40のソロ曲はディスク3が良かったかなーって、でも1番聴いてたのディスク1だったような。

2012年7月24日火曜日

Laroo & Turf Talk/Sick Wid It Block Op

2012 CA

LarooとTurf Talkのコラボアルバム。今年もベイエリアは豊作のようで追いきれていません。去年からビデオが出てる2.Money To Blowの時点で期待大でしたが思った以上の力作で大満足です。今風のキャッチーな3.It's Wuteva、C-Boをフィーチュアしたバンギンな5.Make It Back Up、YukmouthとのGな6.Yes Yes、バンギンなビートと分かりやすいフックが良い7.MVP、ちょっと前の南部っぽいビートの12.How We Do'em、13.Strap。Turf Talkは相変わらずラップが個性的でカッコイイし、Larooも地味ながら味のあるラップで悪くない。どちらかと言えばクセのある二人のラップも、分かりやすいビートで聴きやすくまとまっています。かなりの傑作だと思うんですが、なぜかこのアルバム一般流通してないです。

2012年7月21日土曜日

Aesop Rock/Labor Days

2001 NY

NYの白人アングララッパーAesop RockがDef Juxからリリースした人気のアルバム。コクのある声と独特なフロウが個性的でとにかくラップだけで聴かせられる人。アルバムのプロダクションはAesop自身とBlockhead、Omega Oneが一曲という具合で統一感のあるビートが揃ってます。まずなんといってもAesopの曲の中でも特に人気の高い2.Dayligh、スムーズなビートとそれに合わせたAesopのラップが最高な曲。セルフプロデュースでIllogicをフィーチュアした初期作品のような渋い6.One Brick、ジワジワ来るこれも渋い8.Coma、ホーンが耳に残るゆるやかな9.Battery、C-Rayz Walzをフィーチュアした引き込まれるビートの11.Bent Life、ドラムがタイトな13.9-5ers Anthem。どの曲もAesopのラップを生かすためか隙間のあるシンプルなものが多かったですね。さすがにアングラ名盤と言われているだけあって聴き応えありました。最近コレの一個前のアルバム"Float"が再発されたんで、ローカルリリース?しかされてないハズの"Appleseed"もなんとかちゃんとした形で再発してもらいたいです。

2012年7月16日月曜日

Jay-Z/In My Lifetime,vol.1

1997 NY

Jay-Zの97年リリースのセカンド。PremierやPuff Daddy、Teddy Rileyといったメジャーどころがプロダクションを手がけ、ソフトな曲からストリート向けのハードな曲までバランスよく配置。こーいう売れそうなアルバム作らせたらこの人の右に出る人はいないですね。歯切れの良いラップもカッコイイし。初っ端からPremierプロデュースで飛ばしてる1.Intro/A Million And One Question/Rhyme No More、Black StreetをフィーチュアということでTeddy Rileyプロデュースのノリの良い2.The City Is Mine、よく聴くドラムのネタを使ったBad Boy流のポップな3.I Know What Girls Like、タイトル通りストリートらしいスリリングなビートの5.Street Is Watching、Premierプロデュースで2分程度の曲ながらラップが凄い6.Friend Or Foe '98とイイ曲多すぎる。ハードコアなクラシック13.Where I'm Fromも必聴。余裕でハズレ無しのアルバム。

2012年7月14日土曜日

Eminem/Slim Shady EP

1998 MI

メジャーデビュー前にEminemがリリースしたレアなEP。これを雛形に大ヒット作"Slim Shady LP"ができたそーで。ミドルテンポの太いビートの2.Low,Down,Dirty、ダウナーな3.If I Had、ロウなビートながらどことなくキャッチーな4.Just Don't Give A Fuck、浮遊感あるウワモノのループが怪しげな6.Just The Two Of Us、後のD12のメンバーとマイクを回す7.No One's Iller。"Slim Shady LP"にビートやタイトルを変えて収録されてる曲もあるので聴き比べてみるとおもしろいかもしれません。まだまだアングラ臭の残ってる頃のEminemですがラップはすでに超巧い。

2012年7月12日木曜日

Brotha Lynch Hung/Loaded

1997 CA

BLHの真っ暗なアルバム。再発盤も出て手に入れやすいのですが、再発のほうはなぜか後半の曲が音飛びします。2枚持ってて2枚ともだったんで仕様やないかなと思ってますがオリジナルはどーなんでしょうか?ズブズブに沈み込んでいくダークな曲のみで構成されたこのアルバムはほんとうに凄いなと、かなりのsac好きでないとツライ内容ですね。First Degree The D.E.のさえずりみたいなのがうっすら響いて怪しすぎる4.One A Da Las Sicc、またまたFirst Degreeの怪しい歌と、キレのいいBLHのラップがハマった5.Situation、個人的に大好きなP-Folks参加の6.Heatas、暗いメロー曲7.Did It And Did It、8.Went Way。アルバムのプロダクションは似たり寄ったりでどれがどれか聴きこまないと分からないです。