2012年11月28日水曜日

Vinnie Paz/God of the Serengeti

2012 PA

フィラデルフィアのラップグループJedi Mind Tricksのイタリア系白人MC、Vinnie Pazの最新作。とんでもない豪華ゲスト陣、Immortal Technique、Blaq Poet、Scarface、Mobb Deep、Tragedy Khadafi、Kool G Rap、Big Punの息子等ほんと凄いメンツです。あのDJ Premier手掛ける先行カットのブーンバップ3.The Oracle、Marco Poloがジャケットにイメージに合わせたかのようなビートを提供した6.Crime Library、ゲストのScarface向けなGangsta路線の9.Problem Solver、Apathy、Celf Titled、元JMT仲間のJus Allahなんかとのマイクリレーがカッコイイ10.Battle Hymn、明るい曲調がアルバムから浮いてるけど個人的には好きな12.LaMotta、BeatnutsのPsycho Les手掛けるハードコアな哀愁14.Cheesesteaks、R.A. the Rugged Manの怪演が光るバンギンな16.Razor Gloves、ラストに相応しい壮大なテーマの18.You Can't Be Neutral On a Moving Train。Vinnie Pazは白人ラッパーに多い甲高い声ではなく、ドスの効いたハードコアなラップで迫力ありまくり。ビート面が今ひとつといった感じですが、充分良作と言えます。新譜オススメの一枚。


2012年11月26日月曜日

Guilty Simpson & Apollo Brown/Dice Game

2012 MI

デトロイトの注目プロデューサーApollo Brownが今度は同郷のMC、Guilty Simpsonとコラボアルバムをリリース。アルバムタイトルが"Dice Game"でジャケがコレってセンスが無い気が。O.C.とのコラボアルバムも良作だったので期待はしてました。重厚なビートの2.Reputation、上モノにヴォーカルサンプルループを使ったドープな3.Let's Play、郷愁漂うメロディの7.Change、デトロイトHip Hop臭が出てるギラッとした8.Dear Jane、ドラムが印象的な13.Truth Be Told。相変わらず音使いに幅が無いけど、O.C.とは違ってGuilty Simpsonは重いモタっとしたフロウなのでApollo Brownもそれに合わせてか、重厚なサンプルループを中心としたビートを提供。当然相性は良い、でもO.C.とのコラボアルバムほど話題に挙がってこないのはやっぱりGuilty Simpsonが地味な点かな。でもこのアルバムはGuilty Simpsonの今んところベストなアルバムと言えるんじゃないでしょうか。


O.C. & Apollo Brown/Trophies

2012 NY,MI

D.I.T.C最高のMC、O.C.とデトロイトHip Hopシーンの注目プロデューサーApollo Brownのコラボアルバム。なんかジャケが冴えませんが、O.C.のラップスキルに関してはほんと最高としか言いようがない衰えは感じないし、とにかくカッコイイの一言。Apollo Brownのプロダクションは割とオーソドックスなものなので90年代からHip Hopを聴いてきた人もすんなり入れるかと、O.C.との相性も抜群だし。先行カットのスムーズなビートの3.Prove Me Wrong、バキッとした4.Nautica、情緒ある上モノのループが美しい12.The Formula。Apollo Brownのビートはやや音使いにバリエーションが無いため、アルバム1枚トータルプロデュースには厳しいかなと思う面も。まあなんだかんだ言っても傑作に変わりはないですけどね、とてもオススメのアルバムです。


2012年11月24日土曜日

Meyhem Lauren/Self Induced Illness

2011 NY

クイーンズ出身のラッパーMeyhem Laurenが2011年にリリースした未発表集アルバム。J-Loveにフックアップされいくつかのミックステープをリリースしている模様、詳しいことは何も知りませんが今人気のAction Bronsonなんかとも仲が良いようでアルバムにも数曲参加しています。野太い声とフロウが持ち味で、近頃のナヨったMCとはちがう正統派スタイル。2枚組トータル41曲、未発表曲集らしいいかにも寄せ集め的な楽曲中心とはいえAction BronsonをフィーチュアしたファンキーなDisc 1-10.Typhoon Rap、90sHip Hop的なビートの1-11.Got The Fever、勢いあまるラップが魅力の1-19.Just Can't Win、ピアノのループが美しい2-6.Respect My Honesty、ソウルフルなビートの2-11.Got The Recipe等なかなか素晴らしい曲もあり。今年リリースしたTommy Mas、Harry Fraud手掛けるミックステープ"Respect the Fly Shit"もかなり話題になってたし、太いラップも勢いあってカッコイイので今後の活躍が楽しみ。


2012年11月22日木曜日

2 Chainz/Based on a T.R.U. Story

2012 GA

Ludacrisのレーベルからリリースもある元Playaz CircleのTity Boiが2 Chainzに改名して大ブレイク。Playaz Circle時代に"Duffle Bag Boy"がヒットしているので知ってる方も多いと思います。Street Runner、Southside、Mr.Bangladesh、Mike WiLL Made It、Sonny Digital、Kanye West、DJ Mustard、The Dream、Drumma Boy等、Def Jamからの華々しいデビューアルバムということで豪華プロデューサー陣が参加。メジャーどころの作品には必ず参加してるDrakeをフィーチュアした4.No Lie、Kanyeをフィーチュアしたビデオが面白い5.Birthday Song、Nicki Minajをフィーチュアした8.I Luv Dem Strippersと人気者が参加したシングルは軒並みヒットしてますね。シングル以外ではミニマルなビートの6.I'm Different、デラックス版のボートラがなかなか良いんではないでしょうか。南部哀愁風味の12.Ghetto DreamsになぜかScarfaceが参加してます。そーいえばScarface元Def Jamだったね。アルバム全体聴けなくはないですが、あんまりピンと来ませんでした。2 Chainzのラップスタイル自体は好きなんですけどね、フックとかビートとかちょっと単調な気がします。そしてこれもまた通常版とデラックス版があって困るんですよ。


2012年11月21日水曜日

Kendrick Lamar/Good Kid M.a.a.D City

2012 CA

下半期最大の話題作Kendrick Lamarの新作。前作"Section.80"が素晴らしい内容だっただけに期待も膨らみます。Dr.DreのレーベルAftermathというメジャー配給のためか、Pharrell、Just Blazeといったビッグネームに、売れっ子のT-Minus、Hit Boyらがプロダクションで参加。全編に渡ってスキットを挟めつつドラマチックにアルバムが展開していきます。リリックもストーリー仕立てのようですね。シングル単位での強烈な一発というよりもアルバムの流れで勝負といったアルバムでしょうか、予想以上に地味でメローな作風に驚きましたが、なんでしょうか何度もリピートしていくうちにどんどんハマってきます。たぶん今年1番聴いてるアルバムかなと。ラップスキル云々だけじゃなくて、Beach Houseネタの話題曲5.Money Trees、Janet Jacksonネタの6.Poetic Justice等で聴かれる印象的なフックを作れるというのも魅力なんでしょう。途中で曲調が変わる2部構成の曲や、MC Eihtがラップで参加していたり、アルバムはDr.Dre参加の12.Comptonで終了(曲の終わりしなにトークボックスが)となかなかおもしろい演出もあります。話題性、内容共に今年を代表するアルバムなのは間違い無いですね。一つ気に入らないのは最近多い通常版とデラックス版の存在で、デラックス版には先行で聴けていたDreとの"The Recipe"とか入ってるってことで、この売り方はホントやめて欲しいと思います。ちなみに文句言いつつもデラックス版を買ってしまいました(↑の画像は通常版です)。

 

2012年11月19日月曜日

Craig G/Ramblings Of An Angry Old Man

2012 NY

Juice CrewのメンバーだったベテランCraig Gの新作。オールドスクーラーらしい圧巻のラップスキルで見事に聴かせてくれてます。オープニングに続く2.Back At 'Emから勢い溢れるラップは止まらず、Marco Poloがさすがの流麗なビートを用意した3.That's Good For Youの時点でもう大満足。意外?Devinとのゆるいコラボ7.Interstate Travelin'、いちおうシングルらしいStyles Pをフィーチュアしたソウルフルな10.Heaven & Hell等。DJ Nastee、Jake One、Da Beatminerz、Beatnik & K Salaamらが手掛けるプロダクションはソウルネタ早回しやオールドスクール風味の曲など目新しさはないけど、そこにCraig Gのラップが乗るだけで一気に引きこまれます。ラップ力に溢れたアルバムを聴きたい方は是非。



2012年11月17日土曜日

Double A.B. & Dub Sonata/Media Shower

2012 NY

MCのDouble A.B.とトラックメイカーのDub Sonataのコラボアルバム。詳細はよく分かりませんが、Cannibal OX、Rhymefest、Evidence、Roc Marciano、Scram Jones、Sean Priceというツボを抑えたゲスト陣に惹かれました。Rhymefestをフィーチュアしたスムーズかつタイトなビートのアルバムタイトル曲4.Media Shower、明るいポジティブな曲調から後半やや変化してくビートなど展開が素晴らしい5.Time Is Elastic (Maybe)、古いソウルネタと思われる渋いループにCannibal OX、Evidenceのマイクリレーとスクラッチが光る6.Street Survival、ゆったりしたビートによくはまるRoc Marcianoをフィーチュアした8.Lord Knows What、キャッチーなビートでのマイクリレーが素晴らしい10.Some Bullsh!t、浮遊感漂うループの13.Drug Wars、Cannibal OXが再登場する15.Sunset。これは思ってた以上に素晴らしい。Dub Sonataが全曲手掛けたのか分かりませんが、細かい展開を含め時間をかけて作りこまれたと思われるビートは見事としか言いようがないです。Double A.B.も豪華なゲストに引けをとらずタイトなラップで申し分ない。この辺のインディー所に詳しくは無い自分でもドハマりしました本当におすすめです。


Mystikal/Mind of Mystikal

 1995 LA

南部Hip HopのレジェンドMystikalがBig Boy Recordsから放ったファーストアルバムを曲数増やして再リリースしたアルバム。プロダクションはこの時期のBig Boy作品をほぼ手掛けてた名プロデューサーPrecise。Easy Mo Beeのようなレイドバックした太いファンクビートにMystikalの勢いありすぎなラップが絡むクラシックの1.Y'all Ain't Ready Yet、不穏なGangstaファンクで代表曲の第一弾2.Murder、G-Quikk、J-DawgをフィーチュアしたややレイドバックしたGファンクの4.Mr.Hood Critic、チープなバウンスビートで濁流のようなフロウが止まらない7.Not That Nigga、Smokeシリーズらしいレイドバックした8.Smoke Somethin、グルーヴィなベースラインが印象的なこれも人気曲の9.That Nigga Ain't Shit、イナたいローカルGangstaラップテイストの10.Mind Of Mystikal。全編に渡るNOらしいファンク、バウンス曲が素晴らしい、なによりMystikalのラップが最高にカッコ良すぎる。Mystikal聴くならまずここから入るのが良いかと。復活作はまだ先になりそうなんで待ち遠しいです。


2012年11月15日木曜日

Necro/I Need Drugs

2000 NY

Psycho+Logical Recordsを率いるNecroの名盤ファースト再発盤。ゴキブリの絵ジャケがオリジナルだと思います。Necroといえば歯切れの良いフローと過激なリリック、病んだビートが売りですね。このアルバムの代表曲はLL Cool Jの"I Need Love"のカバーというか替え歌のようなタイトル曲3.I Need Drugsでしょう。これLLをバカにしてるわけでは無く、Necroなりのメッセージがあるようです(リリック分からないですけど、解説してくれてるとこもあります)。ベースラインとタイトなラップが光るストレートな4.Your Fucking Head Split、無骨なベースラインに兄であるll Billの好演が光る5.Your Dead、シングルでヴォーカルループものの6.Get on Your Knees、不穏なビートでゴキブリについて語ってる9.Cockroaches、個人的にお気に入りなのがシングルのB面だったどことなく薄暗い12.Underground。ラップのスキルもかなりのもんですが、セルフ・プロデュースのプロダクションの良さも聴きどころです。