2012年7月27日金曜日

E-40/Block Brochure: Welcome To The Soil 1,2&3

2012 CA

E-40の3枚組アルバム。3枚同時リリースアルバムでもありますね。1枚のディスクに18曲、計54曲、i tunes版だとボーナスが2曲ずつつくので合計60曲、ボリュームたっぷりすぎて3枚とおして聴くのはキツイです。まずディスク1でアルバムのオープニングのコロコロしたビートの1.Fast Lane、Juicy J、2 Chainzという南部の人気者二人をフィーチュアした先行シングル2.They Point、ディスク2のIamSU、YGという若手をフィーチュアした3.Functionこの辺はいつものE-40ってな感で楽しめました。Tech N9neとBLHをフィーチュアってとこだけでも期待してしまう16.Zombieこのビデオ良いですねーBLHカッコイ。ディスク3、Dogg Pound、KokaneをフィーチュアしたDPGスタイルのゆるーい4.What You Smokin、Kendrick LamarにDroop-Eが共演ということで話題になった5.Catch A Fade、Too Shortとの仲良しコンビでのスムーズな6.Be You、なんとWarren Gプロデュースという哀愁の13.What Happened To Them Days。とりあえずビデオはこれだけだと思いますが、他にもあるかもしれません。ディスク1はここ最近のE-40スタイルの王道といったアルバムで、ディスク2はSpice 1、Celly Cel、C-Bo、JT The Bigga Figga、BLH、Andre Nickatina、Agermanなんかとのコラボもありギャングバンギンな曲も多いGなアルバム。ディスク3はWarren GにKendrick Lamar、Hieroglyphicsとの意外性のあるコラボアルバム。といった具合でしょうかね?意外性は適当ですけど。ディスク2が好きな曲多かったような気がしますね12.Hittin A Lickに17.Memory Lane等、E-40のソロ曲はディスク3が良かったかなーって、でも1番聴いてたのディスク1だったような。

2012年7月24日火曜日

Laroo & Turf Talk/Sick Wid It Block Op

2012 CA

LarooとTurf Talkのコラボアルバム。今年もベイエリアは豊作のようで追いきれていません。去年からビデオが出てる2.Money To Blowの時点で期待大でしたが思った以上の力作で大満足です。今風のキャッチーな3.It's Wuteva、C-Boをフィーチュアしたバンギンな5.Make It Back Up、YukmouthとのGな6.Yes Yes、バンギンなビートと分かりやすいフックが良い7.MVP、ちょっと前の南部っぽいビートの12.How We Do'em、13.Strap。Turf Talkは相変わらずラップが個性的でカッコイイし、Larooも地味ながら味のあるラップで悪くない。どちらかと言えばクセのある二人のラップも、分かりやすいビートで聴きやすくまとまっています。かなりの傑作だと思うんですが、なぜかこのアルバム一般流通してないです。

2012年7月21日土曜日

Aesop Rock/Labor Days

2001 NY

NYの白人アングララッパーAesop RockがDef Juxからリリースした人気のアルバム。コクのある声と独特なフロウが個性的でとにかくラップだけで聴かせられる人。アルバムのプロダクションはAesop自身とBlockhead、Omega Oneが一曲という具合で統一感のあるビートが揃ってます。まずなんといってもAesopの曲の中でも特に人気の高い2.Dayligh、スムーズなビートとそれに合わせたAesopのラップが最高な曲。セルフプロデュースでIllogicをフィーチュアした初期作品のような渋い6.One Brick、ジワジワ来るこれも渋い8.Coma、ホーンが耳に残るゆるやかな9.Battery、C-Rayz Walzをフィーチュアした引き込まれるビートの11.Bent Life、ドラムがタイトな13.9-5ers Anthem。どの曲もAesopのラップを生かすためか隙間のあるシンプルなものが多かったですね。さすがにアングラ名盤と言われているだけあって聴き応えありました。最近コレの一個前のアルバム"Float"が再発されたんで、ローカルリリース?しかされてないハズの"Appleseed"もなんとかちゃんとした形で再発してもらいたいです。

2012年7月16日月曜日

Jay-Z/In My Lifetime,vol.1

1997 NY

Jay-Zの97年リリースのセカンド。PremierやPuff Daddy、Teddy Rileyといったメジャーどころがプロダクションを手がけ、ソフトな曲からストリート向けのハードな曲までバランスよく配置。こーいう売れそうなアルバム作らせたらこの人の右に出る人はいないですね。歯切れの良いラップもカッコイイし。初っ端からPremierプロデュースで飛ばしてる1.Intro/A Million And One Question/Rhyme No More、Black StreetをフィーチュアということでTeddy Rileyプロデュースのノリの良い2.The City Is Mine、よく聴くドラムのネタを使ったBad Boy流のポップな3.I Know What Girls Like、タイトル通りストリートらしいスリリングなビートの5.Street Is Watching、Premierプロデュースで2分程度の曲ながらラップが凄い6.Friend Or Foe '98とイイ曲多すぎる。ハードコアなクラシック13.Where I'm Fromも必聴。余裕でハズレ無しのアルバム。

2012年7月14日土曜日

Eminem/Slim Shady EP

1998 MI

メジャーデビュー前にEminemがリリースしたレアなEP。これを雛形に大ヒット作"Slim Shady LP"ができたそーで。ミドルテンポの太いビートの2.Low,Down,Dirty、ダウナーな3.If I Had、ロウなビートながらどことなくキャッチーな4.Just Don't Give A Fuck、浮遊感あるウワモノのループが怪しげな6.Just The Two Of Us、後のD12のメンバーとマイクを回す7.No One's Iller。"Slim Shady LP"にビートやタイトルを変えて収録されてる曲もあるので聴き比べてみるとおもしろいかもしれません。まだまだアングラ臭の残ってる頃のEminemですがラップはすでに超巧い。

2012年7月12日木曜日

Brotha Lynch Hung/Loaded

1997 CA

BLHの真っ暗なアルバム。再発盤も出て手に入れやすいのですが、再発のほうはなぜか後半の曲が音飛びします。2枚持ってて2枚ともだったんで仕様やないかなと思ってますがオリジナルはどーなんでしょうか?ズブズブに沈み込んでいくダークな曲のみで構成されたこのアルバムはほんとうに凄いなと、かなりのsac好きでないとツライ内容ですね。First Degree The D.E.のさえずりみたいなのがうっすら響いて怪しすぎる4.One A Da Las Sicc、またまたFirst Degreeの怪しい歌と、キレのいいBLHのラップがハマった5.Situation、個人的に大好きなP-Folks参加の6.Heatas、暗いメロー曲7.Did It And Did It、8.Went Way。アルバムのプロダクションは似たり寄ったりでどれがどれか聴きこまないと分からないです。

2012年7月8日日曜日

Traxamillion/The Slapp Addict

2006 CA

来週新作が出るベイのプロデューサーTraxamillionが06年にリリースしたリーダー作。Turf TalkとHood Starzによるゴロゴロしたドラムの3.Wakin Em Up、Too ShortとMistah Fabによる名曲4.The Sideshow、Dem Hoodstarzのヒット曲のリミックス6.Grown Man Remix、"Super Hyphy"テイストの7.On Citas、ストリートよりのハイフィービートにHusalah、Jacka、San Quinnと実力派が揃ってのマイクリレーがカッコイイ8.From The Hood。他Balance、Zion I、The Team、The Pack、Killa Keise(rip)らのハイフィーな曲もなかなか良くてかなり楽しめるアルバムだと思います。新作も期待できそうですね。

Big K.R.I.T/Live From the Underground

2012 MS

上半期のベストに入れたBig Kritのオフィシャルデビューアルバム。Def Jamからのリリースながら全編セルフプロデュースで南部ソウルテイストもりもりで最高の仕上がりに。イントロ後の2.Live From The Undergroundからもう最高で昔のダンジョンファミリーのような渋い南部ソウル曲に続くファンキーな3.Cool 2 Be Soutern、シングルのGなシンセも出てくる4.I Got This、8Ball&MJGと2 Chainzをフィーチュアした南部ファンク5.Money On The Floor、Ludacrisをフィーチュアした弾力のあるビートの6.What U Mean、疾走感のある7.My Sub、11.Yeah Dats Me、フックに歌を使った9.Porchlight、13.If I Fall。後半やや失速しますが、タイトなラップも含め90年代の南部ラップファンも安心して聴ける良作。期待を裏切らない一枚です。過去の傑作ミックステープもリマスターされCD化されているんでまだ聴いたことない人はそっちから入ったほうがいいです。

2012年7月7日土曜日

Joe Blow/Real Recognize Real

2012 CA

オークランドのラッパーJoe Blowの新作。去年リリースした"You Should  Be Payin Me"はかなりの話題作でしたけど、この新作も上半期ベイのベストアルバムと言える傑作です。プロデュースはPak Slap & Bandit、Stagmatta、Sputnik、Roblo、Young L、TD Slapsら。哀愁メロー曲から80sなネタものっぽいやつに、ポストハイフィー系の曲を柔らかく落ち着いたフロウで乗りこなすJoe Blowはなかなかカッコイイです。どれも結構イイんでなんなんですが、今のベイっぽいテンポの3.I'm Really Mobbin、Ampichinoらがモブ感を出した4.Knock You Down、Dru Downがファンキーなポストハイフィー系14.Grinding、ソウルフルな16.Top Teer、メローなビートとラップがハマってる17.Mobb Reflections、Young Lのビートって聴けばすぐ分かる18.Holla At Me、スムーズなメロー曲22.My Lil Nigga、Gangstaな23.New Slick Rick。ラップスタイル的にメロー系が強い、最近のベイエリアは良いアルバム多いですね。

Killer Mike/R.A.P. Music

2012 GA

Killer Mikeが今年リリースしたアルバム。上半期のベストに入れてましたこの作品ですが、NYアングラを代表するラッパー/プロデューサーのEl-Pが全曲を手掛けるということで話題に。El-Pのプロダクションはらしいノイジーな混沌としたサウンドをベースにしつつもKiller Mikeに合わせてかどうかは分かりませんがATL風味が漂ってるのがおもしろいです。Bun B、T.I、Troubleをフィーチュアした突き抜けるようなビートの1.Big Beast、スクラッチと倍速フローがカッコイイ3.Go!、サウス風味が出てる4.Southern Fried、ドラムがタイトでファンキーな5.JoJo's Chillin、ドラマチックでノイジーなサウンドがEl-Pのソロ作風の6.Reaganなどなど。El-PとKiller Mikeの相性がいいらしく、どの曲も完成度高い。アルバムの最初から最後まで全くダレることなく聴けます。今年の新作じゃ最高峰のアルバムだと思いますよEl-Pのソロも良かったですが、個人的にはコッチのほうが好きですね。

2012年7月4日水曜日

Waka Flocka Flame/Triple F Life: Friends Fans & Family

2012 GA

Waka Flockaの期待の新作。Meek Millをフィーチュアした過去のミックステープ曲をリメイクしたような2.Let Dem Guns Blam、Drakeをフィーチュアした唯一のLex Lugerプロデュース曲3.Round Of Applause、Trey Songzをフィーチュアした4.I Don't Really Care、ビートがいまひとつだけど勢いのあるラップが迫力満点の5.Rooster In My Rari、ダークでハーコーな9.Cash、10.Lurkin、ミックステープ曲の11.Clapと既発曲やWaka Flockaのイメージ通りの曲はなかなかの出来。駄曲がチラホラ(アレね)あるのとSlim Dunkin(r.i.p)の死のショックが大きかったのか全体的に抑え目なつくりで、物足りない感があります。身内で固めた前作と違って外様のゲストが多いのもどーかなーと。良くも悪くも似たような曲ばかりのWakaにしては幅のある内容になってますんで、"Flockavelli"が苦手だった人は聴きやすいかもしれませんね"Flockavelli"が苦手だった人はWaka Flocka自体苦手かも知れませんが。

2012年7月2日月曜日

Berner/The White Album

2011 CA

ベイの白人ラッパーBernerが去年リリースしたソロアルバム。ゲストにYukmouth、J.Stalin、Killer Mike、Big Krit、Killa Kyleon、San Quinn、Ampichino、Smoke DZA、Wiz Khlifaなどなど超豪華。アルバムの大半をCozmoがプロデュースソウルフルでメローなプロダクションが中心。Bernerの柔らかいラップはあまり印象に残らないのでゲストラッパーが参加した曲が聴きものです。Yukmouthらをフィーチュアした2 Pacの"Pain"と同ネタの3.Rubber Band Stacks、Killer Mikeをフィーチュアした浮遊感あるメロー5.So Cold、Big Krit、Killa Kyleonをフィーチュアした南部ソウルな7.For A Livin、話題になったBig Kritプロデュース曲8.Yoko、メローなビートでのマイクリレーがカッコイイ12.So Much。傑作というほどではないかもしれませんがなかなか良いビートが揃ったアルバムです。