Northern Lights/FallenUP

2011

Left LeberraとStash Marinaの二人組と思います。グループの詳細はよう分かりませんがLeft Leberraはソロでもけっこう作品出してます。ラップスタイルは最近多いスモーキーなタイプ。アルバムのプロダクションが独特でおもしろいです。午後の紅茶でも飲みながら聴けるような陽だまり感が、電子音をループした5.JELLY&JAMやキレイなビートの2.Shyneから漂ってきます。悪そうな雰囲気ゼロとにかく穏やかなHip Hopです。

Young Bleed/Pre'serv'd

2011 LA

ベテランYoung Bleedの新作。Tech N9neのレーベルStrange Musicからリリース。ラップは相変わらずのカッコ良さなのに、ビートがイマイチなところが惜しい。オススメはTech 9とBLHをフィーチュアした自分の名曲のリメイク10.How Ya Do Dat Again、Juvenileと共演した2.Boot Up、フルート音をループしたシングル4.Holla At Uh Dog、異様にノリがいい14.Call the Police、ちょい哀愁の15.City Uh Godなど。ベテランの味がある曲が良かったです。そこらの若手とはやっぱ違いますな。

Street Military/Next Episode

1995 TX　

Street Military４作目のEP。メンバーはIcy Hott、Pharoah、Lil Flea、KBの４人組。あと一人モブキャラのDa Nuttとかいうやつもいますね。各自ソロでもいけるくらいの人が揃ってるんでラップが良いですね。アルバムは全曲メンバーのIcy Hottがやってるんでしょう高音シンセが鳴り響く悪そうな曲が多いです。不穏なビートとラガっぽいフックが印象的な2.Aggravated Rastaがとくに強烈でKBと思うんですがラップがハードすぎてヤバイです。

Mask Murda' Mafia'/Thee Obituary

1998 IN

インディアナクラシック超名盤。自分の知る限りではインディアナ産でトップ３に入ります。4.My Suspenceっていう曲があるようにサスペンス風の冷めた妖しい音使いがチープやけど凄いカッコイイです。インナー見る限り5人組みっぽい、ラップが荒々しく悪そーなスタイルでなかなかイイんでないでしょうか。正直マイナーGラップを聴き始めてここまで良いと思った作品はなかったですね。高いけど内容イマイチってのが多い中、これは値段に釣り合ってると思います。比較的安く買えるときもあるんで見かけたら是非。マイナー好きなら押さえといて損はないです。3.Thee obituaryと10.Buried In Garyのマニア向けっぽい２曲がYoutubeにあり。

Main Attrakionz/808s & Dark Grapes II

2011 CA

Main Attrakionzの新作。２か月くらい前に出ててかな？だいぶ遅くなってしまいました。これの前にリリースされてる"Blackberry Ku$h"も相当良いので合わせて聴いてみてください。で、コレですが１曲目から民族音楽っぽい音色を使った不思議なビートで攻めてくるあたりが最高。今回Squadda Bのプロデュース曲は少なめで知らない人が大半の曲やってる中でClams Casinoだけ知ってる名前。A$AP Rockyをフィーチュアした9.Take 1で浮遊感のあるビートを提供してます。いい感じにリラックスしたラップスタイルも好きです。14.Perfect Skiesのビデオ再生回数少なくない？こんなもんかな？このアルバムに入ってるわけじゃないけどサイケなビデオの"Swaggin Hard"とDanny Brownとの"Cloud Skatin"も良いので。ベイエリア産ならではスムーズでレイドバックした音もMain Attrakionzのオリジナルなスタイルでちゃんと表現されててさすがです。

Trae Tha Truth/Street King

2011 TX

Traeの新作。いつもながらのダークでハードコアなスタイル。今作はちょっと声がかすれてきててボスっぽさとか凄みが増してます。プロデューサー陣はDrumma Boy、Mr.Lee、StreetRunner、Mr.Rogers、Mr.Inkredible等々、色んな人達が参加していながらTraeらしい渋さはきっちりとキープ。ダークでドラマチックなビートがTraeと相性抜群な1.Strapped Up、Wiz Khalifaをフィーチュアした話題曲4.Getting Paid、Gorilla Zoeとの6.Keep On Rollinで聴かせる重い歌とか最高。じっくりどっぷり聴ける重～い哀愁が堪能できるアルバム。Traeのかっこ良さがよーでてますよ。

Atmosphere/Sad Clown Bad Dub 2

2000 MN

ミネアポリスのラップグループAtmosphereがツアー会場だけで売っていたアルバム。メンバーはMCのSLUGとDJのANTの二人、最初はもう一人MCがいましたが抜けたようです。SLUGの天才的なラップがとりあげられることが多いですが、このアルバムでのANTのビートはどれも悪くないです。落ち着いたテンポの曲が中心でじっくりラップを聴かせる作りがいいですね。もの哀しい2.Body Pillow、ブルージーな5.Fashion Magazine、爽やかな6.The Windどれも聴きこむごとに良さが出てきます。CDを見かけることないですけど、探せばすぐにフリーで落とせるんでどうぞ。

Kendrick Lamar/Section.80

2011 CA

新しいウエストコーストのキングとなったKendrick Lamarのアルバム。圧倒的なスキルを見せつける12.Rigamortisのビデオが出てます。アルバムは直球ウエッサイな感じではないんですけど、どことなくメロウで耳障りのいい曲が多いです。Kendrick LamarはあまりGangsta路線のラッパーでなく、スキル重視でスムーズなフロウもでき多才な人、今後も大活躍まちがいなしといったところでしょう。アルバムの完成度も高く、長く聞ける感じなのでまだ未聴の人は是非。

Skee-Lo - I Wish (Slynk Remix)

このリミックスも初めて聞いたけど、PVもあるなんて知らんかったです。

Mr. Muthafuckin' eXquire/Lost In Translation

2011 NY

ジャケが最高なMr. Muthafuckin' eXquireのアルバム。名前がなんと読んでいいのか分からんのですが、今年2.Huzzah!が話題になっとりましたね。曲もビデオもラップも最高なこれプロデュースはNecro。他もEL-Pが何曲かやってたり、これには入ってない"The Song That Never Ends(Part 2)"はMr.Lenだったりして、アングラ界隈でメジャーだった人達がプロダクションを手掛けてます。4はCannibal Ox、8はJake Oneのインストか。2のリミックス18.The Last Huzzah!は参加メンツすげーDanny Brownとかただのおっさんに見えるEL-Pのビジュアルが強烈。ラッパーとしてもキャラが立ってるんで今後の活躍が楽しみな逸材の登場ということで。

DaVinci/Feast Or Famine

2011 CA

SF出身だったかな？EPをちょっと前に出してたんですけど、そん中から6.Beer,Bitches,&Bullshitのビデオが出ますた。Roach Gigzをフィーチュアしたアルバムの中でもベストな一曲。ウーのCreamと一文字違いの1.D.R.E.A.M.フックも上手いことMethっぽさ出してます。これには未収録なんですけど、San Quinnとの"Clean Ass Whip"もイイ曲なんで。ちなみにこのEPは西っぽいゆるめな曲多いです。

D.A. Smart/Walk Wit Me

1997 IL

1.Walk Wit MeはシカゴG-Rapの王道ってかんじの名曲。DA Smartの滑らかなラップも素晴らしいです。実質３曲しか収録されてないんですが駄曲なしなので。きちんとしたアルバムがリリースされてないこともあってか、この人は実力に反して知名度が低いです。

Cannibal Ox/Cold Vein

2001 NY

EL-P主宰のDef Juxからリリースされたアングラ名盤。VORDUL、VASTの実力派ラッパー二人のアルバムですが、最大の聴きどころは全曲を手掛けるEL-Pのビート。個性的を通り越したEL-Pにしか作れない独特な世界観が圧巻です。アングラものなんて普段聴かない人がさくっと聴けるよな作品では無いかもしれませんが、聴き応えあるんで是非。G-Rapに疲れたらどうぞ。

Project Pat/Loud Pack

2011 TN

Patの新作。独特のフロウとPaul&Juicyのプロダクションは変わらず。弾力のあるビートの5.Flashin'、中華テイストの7.I Got A Quetion、ソウルネタの12.Kelly GreenとPatファンならマチガイない曲が続きます。特別に良いアルバムではないかもしれませんが、今年リリースされた作品でMix Tapeを除くオフィシャルリリースのアルバムだけに限れば結構な良作といえます。